死亡保障はいくらあれば大丈夫?ということで何回か書いてきましたが、今回でラストです。

●保険会社のツールを試してみた

死亡保障の必要額を予測して計算してみたところ、6,000万円くらいかかると出てしまいました。やけに多い気がするので、保険会社のサイトにあるシミュレーションツールで検証してみたいと思います。

まず日本生命のサイトのシミュレーションを利用してみました。

このシミュレーションでは9,774万円が必要と算出されました。……高い!!

ただこれは教育費用が含まれていますね。すべて公立校に行くものと仮定したところ、このサイトでは700万円程度と計算されています。これを差し引いても9,000万円。やはり保険会社のシミュレーションはちょっと高めになってるんじゃないでしょうか。

と思ってさらによく見ると、これは奥さんがその後平均寿命まで生きる場合で計算されているようです。自分でやったシミュレーションは、奥さんが自分の年金をもらいはじめるまで、としていましたから、その部分が違いますね。

でも、奥さんが年金生活に入る頃の生活費まで死亡保険でまかなう必要ないですよね?

次に損保ジャパンDIY生命のツールを使ってみます。

ここでは6,810万円と計算されました。これは奥さんが65歳時までの生活費をもとにもとめられています。内訳をみると教育費が800万円程度ありますから、これを引いてみると、自分でやった資産とほぼ同じですね。

もう1社くらいやってみようと、オリックス生命でやってみました。

結果はなんと1億4,257万円。驚きです。教育費が1,283万円されているのを抜いてもかなり高額です。ここのシミュレーションは内訳を見てもはっきりしないのですが、おそらくこれも遺族の生活費をかなり多めに見積もっているようです。

以上のことからわかるのは、どこも案外、おおざっぱだということです。なので鵜呑みにはできませんね。ですが、6,000万円はそれなりに大外れでもないようです。

●ところが1,000万ちょっとでいいかもという考え方も

それでも6,000万円は高い気がします。そこでよく思い返してみますと、これは奥さんが専業主婦で、夫の死亡後も働かないことを前提にしていました。また、住まいも賃貸に住み続けていましたね。

奥さんがたとえ月10万円のアルバイトでもはじめて、これをせめて60歳まで続けるとしたら、10万円×12か月×32年間=3,840万円の収入があるのです。

また、住まいを家賃10万円の賃貸としていましたが、母子ふたり暮らしになるのですから、せめて8万円のところに引っ越したとしたら。それだけで住居費は3,552万円になり、1,000万円近く下がりました。

それらを踏まえて計算しなおすと、かかるお金は9,248万円に下がり、もらえるお金は7,896万円になるため、その差額は1,352万円

大幅に下がってしまいましたね!

ここからわかることは、死亡保障の必要額とは、特に若いうちに考えると、遺族のその後の長い人生について考えることになるため、ちょっとした想定の違いで大きくブレが出てしまうということです。特に、住まいをどうするかという点と、奥さんが働くか否かでかなりの幅が生まれます。

すると、なにが言えるかというと、保障額を奥さんの考えや意見を聞かずに、自分ひとりで考えても答えは出ないということなのです。

いちばんいけないのは、保険会社の人に「他のひとはいくらくらい入っているのですか?」と聞いてしまうこと。家族によって事情がぜんぜん違うのですから、これには「平均」や「相場」は意味がないんです。ただ、必要なお金について、どんなことを考えておけばいいか、その目安として、保険会社のシミュレーションツールは「参考」にはなります。

●まとめ

  • 「かかるお金」と「もらえるお金」の差額が必要額
  • 「かかるお金」は自分一人では結論を出せない。必ず家族で話し合って。
  • シミュレーションツールなどはあくまで「参考」。ほかの人の「平均」や「相場」は気にしない!