保険会社が倒産したら祝金や満期金はどうなるのでしょうか?Q&A

毎月コツコツ払い込んでいる保険料。愛する子供のためを思って頑張って積み立てているのに、肝心の保険会社が倒産したらどうなってしまうのでしょうか?

アンサーとしては、保険会社がなくなっても保険金は保護されることになっています。

保険会社は、契約者の利益を守るために『保険契約者保護機構』という組織に加入しているため、経営破綻しても、この組織が新たな引受先を見つける、または自らが引受先となって新会社を立ち上げる仕組みになっているからです。

また、保護機構を頼る以外に『更生特例法』という手続きをとるケースもあります。平たくいえば、経営破綻しそうになったら裁判所に“ギブアップ”を宣言するもので、受理されれば裁判所が業務を引き継いで救済会社を探します。2000年以降主流になった方法ですが、完全に経営破綻してしまう前に再建を目指せるので、ダメージを最小限に抑えられる利点があります。

ということは、保険会社が倒産しても私たちにデメリットはないかと言われれば……もちろんあります。

どちらの救済措置を使おうとも、負債状況が深刻な場合は、少なからず減額になる恐れがあります。穴埋めの大部分は保険契約者保護機構が補償してくれますが、それも責任準備金(契約者に支払うためのお金)の90%までと決まっているため、やっぱり減額になる可能性は否めません。

過去の事例を見ると、10%減額になったケースもあれば、全額保護されたケースもあります。また、もし100%保護されても、新しい保険会社に契約者が付いてこず、こぞって大量解約したりすると、やっぱり減額になることもあります。

一つの会社が倒産するということは、さまざまな影響をおよぼすということですね。さすがにすべてがパアになったケースはありませんが、大切な教育資金が減額されると大変ですから、保険会社の健全性を示す『ソルベンシーマージン比率』を参考にするなどして、できるだけ安全な保険会社を選びましょう。